高静圧、高風量の環境下で、高い信頼性が求められる地下鉄用ダンパー。
その開発・製造に協同工業は40年以上の長きに渡り取り組んできました。圧倒的なシェアを維持し続けている協同工業の地下鉄用ダンパーは、2015年2月現在、東京メトロ全9路線・184駅中、154駅で採用。
地上駅を除くと164駅中154駅で採用されており、約94％の納入実績を誇っています。
協同工業が、最初に地下鉄用ダンパーの開発に携わったのは1972年です。
横浜市営地下鉄の建設に合わせ、モデル駅である「関内駅」のための給気・排煙用切換ダンパーを開発。その後、東急新玉川線の5駅にも製品を納入しました。
初めて東京メトロ（当時の帝都高速度交通営団）の案件に参入させていただいたのは1976年のこと。半蔵門線「渋谷駅」の開業に伴い、新たに「頑丈で壊れにくく、モーターで開閉可能な信頼性の高いダンパーを」という要請を受け、新型ダンパーの開発に着手しました。
地下駅構内の静圧の高さを知り抜いていた協同工業は、風洞実験装置において静圧2000Pa（200mmAq）の環境下で何度も試行錯誤を繰り返し、無事、納入に至ることができました。
特型ダンパーと名づけられたこの製品は、協同工業と東京メトロの共同開発であることから、当時はほぼ100％の駅に納入させていただきました。
今では、同製品は地下鉄のみならず、さまざまな私鉄の地下駅にも採用されています。
何ひとつ諦めず、疎かにせず、辿り着いたひとつの結論。それが、協同工業の「特型ダンパー」です。
地下駅の空調設備は、冷暖房に加え、空気の浄化、熱の排除、酸素の供給、水蒸気の排除、さらに火災時には煙の排出という重要な役割も果たさなければなりません。
一般のビル空調では、給気用と排煙用それぞれのダクトが確保されているのに対し、地下駅はスペース上の制約からひとつのダクトで給気と排気の両方をまかなうホーム系統ダクト、機械室系統ダクトなどがあります。
また、構内は開口部が少なく、コンコースも長いため、湿度の高さ、通過風量の大きさ、風圧の高さが特徴的です。一般的なオフィスビル等に比べ必要換気量も大きく、建築基準法や東京都建築安全条例など法的基準値に準拠した換気量を確保する必要もあります。さらに、始発から終電まで稼働時間が長いことも大きな特徴です。
このように、地下鉄の空調機器と、一般的なビル空調では、与えられた条件や求められる機能が異なります。「地下駅構内」という特殊な環境に即した適正な仕様に加え、高い静圧に耐える耐久性や信頼性の高さが、地下駅用ダンパーの絶対条件なのです。
他社もやっていることは、協同工業ならではの付加価値をお付けしご提供する。
他社がやらないことは、協同工業だからこそ挑み、実現する。それが、私たちの信条です。
たとえば、お客さまのさまざまなニーズにお応えするため、空調関連アイテムの特殊サイズへの変更はもとより、板金技術を活かした特注品の製造にも協同工業は実績があります。光触媒脱臭装置、エアシャワー、燻蒸用加熱装置、大型フィルターユニット、ダクト型脱臭フィルターユニットなど、手がけた製品も多岐に渡っています。
オーダーメイドのものづくりで、きわめて小ロットの生産にも対応。使用目的や、現状・課題・要望などをお聞かせいただければ、設計から試作、納品までワンストップでお応えします。
協同工業は、結露を根本的に防ぐためには、対策を製品に後づけするのではなく、水滴発生の要因となる額縁の材質そのものに着目。
新しい発想から生まれた初めての樹脂製ディフューザー。それが「ACシリーズ」です。
樹脂の採用により、あらゆる温湿度条件下で結露防止に効果を発揮。結露を抑えるため汚れにくいこともメリットです。
また、ヒーター等を使用しないので、電気配線は不要で低コストです。
これまでと同じデザインなのに、これまで以上の効果を発揮することも大きな魅力です。ACシリーズなら、従来品とデザインが変わらず、組み合わせても見た目がスッキリ。従来品同様、ご希望色での塗装も可能です。
